会社生活が長く続いていると、調子がいいときと、落ち込む時の波があります。
私も20年近く会社員として、社会人として仕事を続けていると、
「意外と自分ってイケてるよな」
と思う時期がある一方で、
「俺って、この会社にいる存在価値がないんじゃないの?」
と劣等感感じまくりの時。
これが交互に繰り返されているような感じです。
この劣等感を感じて、落ち込んでいるとき、風邪薬を飲むように処方箋が必要です。
それがないと精神が持たないので。
劣等感を感じて、自分を無価値だと感じる期間が長くなりすぎると、トータルのキャリアにマイナスになりかねません。
そんな時、自分が無価値な存在と感じた時、読む本を1つ挙げろ!
と言われたら私はこの一冊をお勧めします。
それが、
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会社で劣等感感じまくりの時に読む本「森岡毅さん著 苦しかったときの話をしようか」
森岡毅さんが書いた、
「苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた働くことの本質」
この本は決して、精神論とか、気持ちの良くなるようなビジネス本・自己啓発本の類ではありません。
森岡毅さんが自分の子供に向けたメッセージを編集して、本にしたものです。
なので、自分の父親が、悩んでいる自分に対してアドバイスをしてくれているという感覚で読むことができます。
著者の森岡さんは、P & G で働いたり、その後、USJ の再建に携わった方です。
で、本書のどこのポイントが、劣等感を感じた時に読むとよいと思ったかというと、第6章です。276ページ以降です。
最も重要な箇所を引用します。280ページ
引用:280ページ 「苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた働くことの本質」
自分の強みの裏側にある弱みを自分で克服する努力などは無駄の極みである。
そんな暇があれば、そこに強みを持つ人を探し出して耳を低くして力を借りれば良い。
大抵の場合、君の凹に対して強みを持つ相手の特徴は君の凸を喜んでくれる場合が多い。
なぜなら、その相手は君とは真逆の特性を持っている可能性が高いからだ。
君が自分の弱点を自覚し、人の力を借りようとするとき、その人の価値を輝かせる場を作り出すことができる。
人を輝かせるとき、君は同時に輝いているのだ
人にはそれぞれ持って生まれた強みと弱みがあります。
努力をして解決する弱みであれば、努力して解決すればいい。でも、持って生まれた性質として、強みに変えることが困難な弱点があるのは事実でしょう。
私が何を言いたいかと言うと、
「自分は結構頑張ってるんだけど、なかなか成果が出せない」
そういった時、もしかすると、本来生まれ持った自分の弱みを無理して克服しているのではないか?
を一度考えた方がいいということです。
私の例で言うと、
私はずっとソフトウェアを開発(プログラミング)するエンジニアをしています。
ただし、エンジニアとしての能力的にはいまいち。一流とは正直言えないと感じています。
周りの同僚で、頭の回転が速く、プログラムの実装が速く、何でもちゃかちゃかと作ってしまう後輩がいます。
そういう人と比べると、私は全く歯が立たないです。
自分が出来なくて、いつも後輩に頼ってばかりの時、家に帰ってからひどく落ち込みます。
「俺、このままじゃ存在価値ないよな」
と。
しばしば覚えます
でも、本書の引用したところのようによくよく考えると、
そのプログラミングの能力は抜群の人にも、実は弱みはあります。その弱みについて、私自身はその人よりもできているなという箇所は実はあるんですよね。(多分ね)
例えば、コミュニケーション能力、プレゼン能力(人に説明をする能力)など。
そういったところは、上司からは評価をしてもらっています。
自分が出来ないことばかりにフォーカスせず、人よりも出来ていることは絶対ある。
人には強みがある一方、必ず弱い部分もある。すべての分野で100%能力が高いっていう人は滅多にいないでしょう。本書を読むと、そういうことを自覚させてくれます。
TCLで自分の強い部分・苦手が部分を分析する
ちなみにあと本書では、141ページにまとめられています。
人にはTCLに分けられる。
それぞれの強みを見つける方法について書いてあります 。
T とはシンキング。考えるのが得意な人。
Cはコミュニケーションが得意な人。
L はリーダーシップ。
人によってどれが得意な傾向があるのかっていうは違う。
例えば、ゼロからソフトウェアを開発ができるプログラミングが得意な人だったら、シンキングが強い。
私は、ソフトウェア開発者でありながら、たぶん、ここが弱いです。
一方で、コミュニケーションやリーダーシップはどうか?シンキングよりはちょっとマシかなという風に自分で判定ができました。周りの人から聞いても同じ結果です。
ここで言いたいことは、
才能のあるプログラマーとか、シンキングはダントツにレベルが高いけど、
コミュニケーション能力があまり高くなかったり、
人を引っ張る力(リーダーシップ)が弱かったりとか、
ままあります。
エンジニアですでに働いてる人であれば、そういう人って、なんとなく同僚をイメージすれば思い当たりますよね?
まとめ
ということで、人それぞれ、生まれ持って強い部分、弱い部分っていうのがあるので、劣等感を感じてつぶれてしまう前に、
一歩引いて自分の能力を俯瞰する時間を取ることが大事ですね。その手助けとなるのが、今回紹介した本なんです↓
他の方のレビューの評価も高いですね。平均で☆4.5です。