MOSFETのセルフターンオンは何が原因で起きますか?セルフターンオンの対策はありますか?

MOSFETのセルフターンオンは、主に寄生要素や外部のノイズに起因する不期待のゲート電圧上昇によってMOSFETが意図せずにオン状態となる現象を指します。以下はその主な原因と、それぞれの対策について説明します。

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MOSFETのセルフターンオンは何が原因で起きますか?

1. 主な原因:

  • ゲート-ドレイン寄生容量 (Miller capacitance): MOSFETがオフからオンへと切り替わるとき、ドレイン電圧の急激な変化がゲート-ドレイン間の寄生容量(Miller容量)を介してゲートに伝わり、ゲート電圧が一時的に上昇します。この上昇が十分大きい場合、MOSFETは予期せずに再びオン状態となる可能性があります。
  • 寄生誘導:長いリードやトレース、またはプリント基板の配置の不適切さなどが原因で生じる寄生誘導は、高速スイッチング時にノイズを生じる可能性があります。
  • 外部ノイズ:外部からのノイズがゲートへと影響することもセルフターンオンの原因となることがあります。

セルフターンオンの対策は

2. 対策:

  • ゲート抵抗の追加:ゲートに抵抗を追加することで、ゲートの電圧変動の速度を制限し、Miller効果によるゲート電圧の上昇を緩和できます。ただし、抵抗が大きすぎるとスイッチング速度が遅くなり、損失が増大するので注意が必要です。
  • 寄生要素の最小化:MOSFETやゲートドライバの近くに適切なデカップリング容量を配置することで、寄生誘導を最小化できます。また、基板のレイアウトを最適化して、トレースの長さを短くし、寄生要素を減少させることが推奨されます。
  • ゲート電圧のクランプ:ゼナダイオードなどを利用して、ゲート電圧が一定のしきい値を超えないように制御します。これにより、意図せずに高電圧がゲートにかかるのを防ぐことができます。
  • 適切なドライバの選択:MOSFETのゲートを適切に駆動するための専用のドライバICを使用することで、セルフターンオンを防ぐことが可能です。

これらの対策を組み合わせることで、MOSFETのセルフターンオンのリスクを大幅に減少させることができます。

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