組み込みソフトのエンジニアのHARUYAです。
「ある端子に電源供給するとき、フェライトビーズを挿入した方の電源を使った方がよいか?」
回路図チェックをしていたときに同僚がそんな会話をしているのを聞きました。
電源にフェライトビーズを入れるとどうなるのか?
理解できなかったので、ネットで調べました。分かりやすく解説してくれていたサイトを引用させて頂きます。
電源にフェライトビーズを入れるとノイズ低減効果
スポンサーリンク
村田製作所のページが比較的わかりやすかったです。
引用元:https://article.murata.com/ja-jp/article/basics-of-noise-countermeasures-lesson-4
(中略)
フェライトビーズはインダクタとしての働きをします。
(中略)
ノイズを効果的に吸収することができます。
(中略)周波数が高くなるにつれてインピーダンスが高くなるので、回路に直列に接続することによってローパスフィルタとして働くことがわかります。
一般的なインダクタはインピーダンス値(Z)のうち、リアクタンス成分(X)が主体的ですが、チップフェライトビーズでは高周波における損失が大きなフェライト材料が使用されるため、高周波領域では、レジスタンス成分(R)が主体的になります。リアクタンス成分は損失を伴わないですが、レジスタンス成分は損失を伴うため、チップフェライトビーズは一般的なインダクタと比べてノイズのエネルギーを吸収する性質が高く、ノイズ除去効果が高いことがわかります。
なるほど、フェライトビーズを入れることによって、ノイズ低減効果があることは分かりました。
上記引用の中で不明な言葉が出てきました。
「インピーダンスのうち、リアクタンス成分Xとレジスタンス成分Rの2つがある」
って書いてあります。
リアクタンス成分とレジスタンス成分?
なにそれ?
リアクタンス成分Xとレジスタンス成分Rとは
この違いを調べたら、下記のサイトが非常にわかりやすく説明されていました。
参照、引用元: https://detail-infomation.com/resistance-reactance-impedance/
頭を整理するために、以下だけは覚えておくと、今後インピーダンス、レジスタンス、リアクタンスという用語が出てきたときにもなんとなく話についていきやすくなります。
インピーダンスZには、レジスタンス(抵抗)とリアクタンスの2つがある。
- レジスタンスは、直流も交流も電流を妨げる
- リアクタンスは、交流の電流のみ妨げる。
さらに、
リアクタタンスには、下記の2つがある。
- コイルで構成される誘導性リアクタンス(電流の位相が、電圧より90度遅れる)
- コンデンサで構成される容量性リアクタンス(電圧の位相が、電流より90度遅れる)
※ちなみに、コイルとコンデンサで、電流と電圧のどちらが遅れるのか?
を忘れてしまって迷ったら、どちらか1つだけ記憶しておけばよいです。
私の場合、コイルの特性だけ覚えています。
「コイルに電圧掛けても、あとからしか電流が流れない」
こんな感じで、感覚で覚えてあります。
そうすると、「コンデンサの特性は、コイルの逆」ということを思い出し、コンデンサの特性も感覚的に思い出すことができます。
ソフトエンジニアは、部品の特性はこのように感覚的に覚えておくだけでも十分なケースがほとんどなので、この程度の知識でも役に立ちます。
【この記事を読んでいる人はこちらの記事も読んでいます】