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日常的に電子回路の基板を扱う仕事をしています。
にもかかわらず、そういえば半田付けについてちゃんと勉強したり、
教育受けたことがないなと気がつきました。
今回、「はんだ付けの職人技 電子工作 電子機器修理がうまくなる」
という本を読みました。
やっぱり、どんな分野、技術であってもさらっとでもいいから、体系的に基本的なところを本で勉強した方がいいなと確信をしました。
- はんだ付けをする機会がある仕事をしている人
- 趣味で電子工作をする人
は、さらっとでもいいから本書を読んだ方が絶対にいいと思った一冊です。
著者の野瀬昌治さんは、島根大学卒。関西NEC(株)、(株)ノセ精機代表取締役社長の経歴のある方。電子機器組立技能士。Dr.はんだ付け職人という異名も持つ、はんだ付けのプロフェッショナルのようです。
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目次
はんだ付け職人の熱い思いが「はんだ付けの職人技」に詰まっている
まず、この本の著者の野瀬さん。
はんだ付け職人としての思いが熱く語られているページがありました。
それが126ページです。
一部引用します。
企業に入社しても
「わからんことはこの人に聞いてね」
とベテランはんだ付け職人さんの横に座らされ、
やはり見ように見まねで技術を習得するといったケースがとても多いのです。
このため、半田付けの正しい基礎知識を持っている方は以外に少なく、
最近出版された電子工作の雑誌や書籍などにも勘違いされたままの記事や、
これ絶対勘違いする方がいらっしゃるだろうなと思われる記事がよく目につきます。
「はんだ付けの職人技 電子工作 電子機器修理がうまくなる」ページ126ページ
と書いてあります。
本当その通りです。
私も20年近く、電子回路に携わる仕事をしていますが、はんだ付けを主体にした、
本当の本当の基礎って勉強したことがないのは確か。
野瀬さんがおっしゃることはごもっともです。
そして、その野瀬さんの主張の注目すべきは、
「半田付けが難しいと感じたり、はんだ付けの正しい知識が身につけないついていない原因の100%がはんだ付けに適した道具、つまりハンダゴテが正しく選べてないことに起因している」
と言っておられる点です。
大きな部品や部材のはんだ付け自体は、極端に難易度の高いものではないかもしれません。
でも、細かい部品やピッチが小さいはんだ付けの難易度は、正しく道具を選び、正しくはんだ付けの方法を知っているかどうかで決まるということです。
本書は、道具の選び方やはんだ付けの正しい手順について詳しく書いてあります。
はんだ付け職人のはんだ付けのテクニックから学んだこと
以下、私が「なるほど、そうだったんだー」と思った箇所についてのメモ書きです。
ソルダーレジスト
はんだ付けではないけれど、プリント基板の基礎知識。
ランド以外のところは、絶縁や防湿性を高めるためにレジストソルダーレジストと呼ばれる緑色の絶縁剤が塗られているレジスト。
言葉はよく聞いたことはあるけど、
基板の絶縁体の部分のことを指す
といのは本書を読んで正しく理解しました。
複数の部品を並べてはんだ付けする時
部品の極性(向き)を確認して半田づけをするのはもちろん。
複数の部品を付けるときは、部品の向きを揃えてハンダ付けする方が見栄えもいい。
回路のチェックがはかどるし、ミスを防げる。
部品配置もちゃんと考えた方がよい。
はんだ付けをするリード線は45°に曲げること
Axial TYPE と呼ばれる電子工作でよく使うような抵抗について。
それを汎用基板にハンダ付けする前、
部品を基板に固定するため、部品のリードを穴(スルーホール)を通して、
リード線を基板の裏側で曲げると思います。
そのリード線を折る角度は、基板に沿って90°に曲げない方がいいとのこと。
45°程度に留めたほうがいいらしいです。
理由は、大きく曲げると、リードに応力がたまって、
はんだ付け部にその力がかかって、ハンダ付け箇所の強度が弱くなる(寿命が短くなる)から
ページ69ページに書いてあります。
基板のランドにはんだごてを当てるコツ
ランド(母材:基板側のこと)に部品のハンダ付けをするコツ。
ランドにコテをあてるのは2秒ほど。
その後、糸はんだを乗せる。
はんだを乗せる場所は、半田ごてではなく、母材(ランド)側にするのがコツ。
ハンダゴテの先にはんだを当ててしまうと、フラックスが先に蒸発してしまい上手くはんだづけができない。
私は以前、CQ出版主催のはんだ付けの講座を受講したことがあります。個人で申し込んで。
その時の先生に言われたのは、
「はんだ付けをする際、はんだから煙がふわっと出る人はハンダ付けが下手くそな人」
と言っていました。
でも、どうやったら煙が出ないようにハンダ付けをするのか?
その肝心なことを正しく教えてくれてなかったように思います。
私はこれまで、煙が出るようなハンダ付けばかりをしていました。
でも本書「はんだ付けの職人技 電子工作 電子機器修理がうまくなる」を読んではっきりしました。
余分なリード線を切る時に残すリードの長さは1mm程度
部品をつける時、余分なリード線を切断します。
どのくらいリード線を残して切ればいいのか?
初めて知りました。
答えは、半田付けをした後の状態で約1mmリード線を残しておくのが良いとのこと。
理由は、先ほどの45°の話と同じように、
リード線を切る際、はんだ付け箇所に応力をかけたくないため1mmほどを残してカットした方が良いとのこと。
応力がかかるとは、時間が経った後に、はんだ付け箇所の接続がもろくなりやすいということです。
ビニール線やシールド線を切る箇所を曲げて引っ張ってから切る
ビニール線とか、シールド線の被覆をカッターナイフで切断する場合のコツ。
線をまっすぐにした状態で切るより、
切りたい部分を曲げて、被覆が伸びきったところにカッターの刃を当てて接続切断をすると
綺麗に切れるとのこと。
まとめ
「はんだ付けの職人技」
電気回路の基板を取り扱うのが業務内容の会社に入ったとしても、
はんだ付けを正しく教えてもらえる機会ってなかなかないと思います。
本書の著者も言っておられますし、私も実感しています。
だったら、やっぱり一度くらいは自分で、はんだ付けの正しい知識を本で学習するのが必要と思います。
この一冊は読んだ方が良いでしょう。
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コメント
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