モータの勉強で2冊目に読むのがおススメの本・見城尚志「小型モーターのすべてがわかる」

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モーターの勉強で2冊目に読むのに最適な本でした↓

「イラスト図解 最新小型モータのすべてがわかる」

モータの勉強で一冊目に読むべき本は、下記の記事で書いた「よくわかるモーター」と言えます↓

モータの種類と特徴を数式なしで勉強する入門書「よくわかるモーター」がわかりやすくておススメ!

前回紹介した「よくわかるモーター」は、数式がほとんど書いていません。なので、モータの基本動作について、難しい数式はいったん横においておいて、概念・イメージとしてモーターを広く浅く理解するのに最適です。

一方、今回紹介する見城尚志さん、木村玄さん、佐渡友茂さん著書の「小型モーターのすべてがわかる」は、

合計390ページほどにわたる分厚い本。

モータの基本的な構造を図解で説明し、さらにモータ制御に必要になってくる数式もちょこちょこと説明が書いてあります。

数式もプラスアルファで書かれているだけあって、モーターについて勉強する1冊目の本にしてはちょっぴり難しい本です。2冊目の本として読むのに最適と考えます。

著者は3名。

見城尚志さんは、東北大学修了、ティアック株式会社勤務、職業能力開発総合大学校教授、日本電産モーター基礎研究所所長などをされた工学博士。

佐渡友茂さんは、金沢大学卒、(株)静岡鐵工所、(株)IAI、日本電産(株)モーター基礎研究所主任研究員などをされた方。

木村玄さんは、東北大学大学院修了、工学博士。日本精工(株)に勤務されてきた方。

本書の著者の1人見城尚志さんは、日本電産のサイトでモータについてのコラム記事も書かれている非常に有名な方です。モータについての本を調べたり、ネットで検索すると、あらゆるところで拝見するお名前ですね。

※30日間無料体験のAmazonキンドルに加入すれば、その期間にキンドル本については無料で書籍が読めてしまいます。

モータのバイブル本「小型モーターのすべてがわかる」

モータについての基本を学ぶバイブル本間違いなしです。

私ももちろん Amazon で購入しました。

本書の役割はこのように書かれています。

ページ11ページ引用:

企業内で多品種なモータを一貫して製造しているとしても、各部門のエンジニアは各自の専門分野に留まったままであり、日常業務と無縁な別種のモーターについて勉強する機会が少ないのが現状です。

その理由として、時間不足というよりはむしろ各種モータに関して広範で深い知識をコンパクトにまとめた教材に恵まれなかったからだと思われます。

本書の役割がここにあります

会社の業務だけをしていると、ある1分野については深く専門家になれると思います。

ただし、ちょっと自分の業務範囲を超えた内容になると、基本的なところであっても意外と業務だけでは知り得ない、触れることがない内容が多いです。

モータに関する仕事をする方は、広い知識を知っておくという意味で必読書と感じます。

「小型モーターのすべてがわかる」からメモ書き

以下、私が特に覚えておきたいと思ってメモした箇所です。

逆起電力定数KE

ページ67ページ

逆起電力定数 KE の公式は、

e=KEω

e:モータ端子に現れる発生電圧(逆起電力) V

KE: 逆起電力定数(Vs/rad)

ω: 回転速度(rad/s)

DC モータの回転原理のまとめ

ページ82ページの引用

  1. トルクは電流に比例する 

  2. 回転速度はモード端子の電圧と逆起電力のバランスで決まり、負荷が同じなら端子電圧が高まると回転速度が上がる

  3. 端子電圧が同じなら、負荷が減れば回転速度は上がり、負荷が増えると回転速度は下がる

  4. 鉄心溝付きモータの特性を、鉄心なしモータで説明しても見かけ上の特性は一致する

ページ82、83ページに、DCモータの特性を表した図があり、

DCモータの特性について基本に立ち返る時はこちらのページを読み返せばいいことがわかりました。

サージ電圧の対策

171ページ

サージ電圧への対策の1つとして、CR素子を使う方法があります。

どのような大きさのコンデンサと抵抗の組み合わせを用いればいいのかというヒントが書いてあります。

CR素子で対策する場合の話です。

直流回路にコンデンサと抵抗の組み合わせを用いるときは、回路電流1Aあたり0.5から1μF。

抵抗は1Vあたり0.5~1Ωを目安にします。

モータを使用した実践で参考にできる内容でした。

フライバック電流

174ページ。

引用します。

ハーフブリッジ回路やフルブリッジ回路では極短時間ですがアンプから電源の充電が発生します。

このとき電源のコンデンサが電解コンデンサですと、高周波特性が悪く電流が流れにくいため、トランジスタの端子電圧が高くなり、損傷する危険性が出てきます。

これを防ぐには、電源に高周波特性に優れたセラミックコンデンサを並列に置く必要があります。

コンデンサとしてセラミックコンデンサと電解コンデンサの使い分けの意味が書いてありました。

瞬間的な電流、フライバック電流を吸収するためにはセラミックコンデンサが必要とのこと。

モータの位相

311ページ

モータの位相についての話が非常に分かりやすく書いてありました。

お祭りの夜店で売っているゴム風船をたとえにしていました。

ゴム風船を上下に振る動作でモータの位相ずれのイメージがつかめました。

上下に振るゴム風船の動作を高速にすると、ゴム風船の動きよりも手の上下の振動が速くなる。

この動きで位相遅れの説明が理解しやすい。

モータの位相について考える時は、ゴム風船を思い出せばいい

ということがわかりました。

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まとめ

モータ初学者が読むには十分すぎるほどの詳しい内容が書かれて本でした。

数式が出てくるのと、モータの機構的な話も詳しく出てくるので、モータの勉強1冊目にしては難しすぎるかもしれません。

やっぱり、2冊目に最適な本だと感じます。

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P.S

モータの勉強で一冊目に読むとよいのはこちらですね↓

モータの種類と特徴を数式なしで勉強する入門書「よくわかるモーター」がわかりやすくておススメ!

実践的な本ならば下記も参考になります。

モータ制御の実用的(実践的)な解説本「情報機器用モータ技術」具体例を知るために読んでおいてよかった

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