SPI通信を利用してPWM波形を生成する方法・特定のデータパターンを送信して実現

SPI (Serial Peripheral Interface) を用いて、PWMのような波形を生成するテクニックは特定の用途で利用されることがあります。SPIを用いてPWM波形を生成する方法について、以下に詳細を説明します。

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SPIによるPWM波形生成の基本:

SPIの動作原理:

SPIはシリアル通信プロトコルの一つで、通常はデータをシリアルに伝送するために使用されます。しかし、SPIの動作速度(ビットレート)が高速である場合、連続的なデータ転送を行うことで、特定の周波数での正方形波の生成が可能です。

データパターンの利用:

PWM波形は、周期的なON/OFFの繰り返しで定義されます。したがって、例えば、0xFF(全ビットが1)や0x00(全ビットが0)のような8ビットのデータをSPIに送信することで、PWMのHIGHまたはLOW状態を模倣できます。実際のDuty比を調整するには、例えば0xF0や0x0Fのようなデータパターンを送信することで、50%のDuty比を得られます。

SPIのビットレートの調整:

SPIのビットレートを調整することで、生成されるPWM波形の周波数を調整することができます。例えば、SPIの転送レートが1MHzである場合、8ビットのデータを送信するのに8マイクロ秒かかります。これにより、125kHzのPWM波形が得られます。

SPIによるPWM波形生成の利点と制約

利点:

専用のPWMハードウェアがマイコンに無い場合や、使用できるPWMチャネルが不足している場合に役立ちます。SPIの設定や動作は比較的シンプルで、多くのマイコンで利用可能です。

制約:

SPIによるPWM波形生成は、通常のSPI通信がブロックされるか、その逆も同じです。
高精度のPWM波形や、多数の異なるPWM信号が必要な場合には、この方法は最適ではないかもしれません。

SPIを用いてPWMを生成する方法は、特定のシチュエーションや制約下で有効なソリューションとなることがありますが、アプリケーションの要件や利用環境を考慮して、適切な方法を選択することが重要です。

SPIによるPWM波形生成は、波形が途切れることなく実現可能か?

SPIを利用してPWMのような波形を生成する場合、波形が途切れずに継続的に出力するかどうかは、いくつかの要因に依存します。

SPIの動作モード:

多くのマイコンのSPIモジュールは、データバッファが空になったら自動的に転送を停止します。そのため、連続的なPWM波形を生成するためには、次のデータバイトをバッファに送信する準備ができていなければなりません。

途切れない波形を保証するためには、転送の間にバッファに新しいデータを追加することができる高速なSPIの割り込み処理やDMA (Direct Memory Access) のようなメカニズムを利用する必要があります。

DMA(DTC)の利用:

DMA(DTC)を使用すると、CPUの介入なしにメモリからSPIモジュールへデータを自動的に転送することができます。これにより、データ転送の間に途切れることなく、継続的なPWM波形を生成することが可能になります。

データの循環:

波形を継続的に生成するためには、同じデータセットを繰り返し送信する必要があります。これは、特にDMAを使用して循環転送モードを設定することで実現できます。

その他のタスクの影響:

マイコンが他のタスクや割り込みでビジーな場合、SPI転送へのデータの供給が遅れる可能性があります。これを防ぐためには、優先度の管理やリアルタイムオペレーティングシステムの使用など、適切な設計考慮が必要です。

結論として、SPIを利用して途切れないPWM波形を生成することは可能ですが、そのためには適切な設計やハードウェアのサポート(例: DMA,DTC)が必要です。

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