これから組み込みエンジニアになりたい人
組み込みエンジニアになったばかりの人
にオススメの書籍。
「組み込みエンジニアの教科書」
良書です。
著者は、組み込み業界に長く携わってきた経歴のある渡辺登さん、牧野進二さんのお二人。
組み込みエンジニアはどこから情報収集すればいいのか?
組み込みエンジニアは、何を勉強していけば良いのか?
というヒントが書いてあります
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その一部だけを紹介します。
組み込みエンジニアが会社や開発分の枠を越えた共通の情報はどこから情報収集すればいいのか?
組み込みエンジニアはどこから情報収集すればいいのか?
が載っています。
「組み込みエンジニアの教科書」208ページの引用。
組込みソフトウェア開発プロセスガイド「ESPR」という書籍。
書籍としても販売されているようですが、ネットで PDF 形式で無料で入手も可能。
経済産業省が組み込みソフトウェアの開発力強化を目的に作成した書籍のようです。
私は、20年間組み込みエンジニアをやってきていますがESPRの存在を知りませんでした。読んでみます。
それから249ページの引用。
SESSAME(確か、セサミって呼んだはず)。
2002年から活動する組み込み技術に特化したコミュニティの情報です。
私は、確か10年くらい前にSESSAMEのメンバの方が講師のセミナーを受けた記憶があります。組み込みソフトウェア開発における、正確な作業見積りのやり方を教えてくれるセミナーでした。
それからSWEST。組み込み技術に関係するワークショップ。私はこちらの方は初耳でした。
色んな団体やコミュニティがあるんですね。
目先の仕事を一生懸命やるだけでなく、意識して情報収集しておかないといけないなと思った章でした。
以上のように、
組込みシステム全般に関する日本共通?の情報を集めるには、
こういうところからすればいいってことが巻末の方に書いてあります。
組み込みエンジニアとはどんな仕事で、何を勉強していけば良いのか?
「組み込みエンジニアの教科書」
には、組み込み(ソフトウェア)エンジニアの仕事の心構えについても書いてあります
組み込みシステムは、パソコン上で動くシステムとは別物と考えなきゃいけない。
ハードウェアとソフトウェア両方の面でシステムを考えて開発製品を作り上げる必要がある。
ってことがわかりやすく書いてあります。
「ソフト開発担当だから、ソフトウェアだけを作っていれば自分の役割を果たした」
とか考えてはいられません。
そういう点で、WEB系や業務系と言われているようなソフト開発より、組み込みシステム開発は難しい。
本書を読むと理解できるはずです。
ちなみに、本書の前半のページに、組み込みエンジニアの役割分担というか業務分けの名称が書かれています。
例えば、プロダクトマネージャー、システムアーキテクト、テストエンジニア・・・とか、
色々な担当名が書いてあります。
が、こんなきっちり、役割分担をわけて開発できているプロジェクトや会社ってどのくらいの割合であるのでしょうか?
これはあくまで理想的な開発体系でしょう。
実際、組み込みエンジニアの現場って、
自分の役割の区分なんて、あってないようなもの。
ソフトだけ作っていればいいわけでもないし、
ボード開発だけやっていればいいわけでもないし、
テストや評価だけをやっていればいいわけでもない。
開発の初期にはシステム設計をやって、並行して評価ボードの開発もする。そして、製品の試作用ボードが出来上がるまでに評価用ソフトウェア(ファームウェア)を作る。
ボードが出てきたらソフトウェアのデバッグをし、
最後はテストをする。
など、なんでも自分自身でやらないといけないと思った方がいいでしょう。
プロジェクトのその時その時のリソース(人のやりくり)の状況に応じて、
どの範囲の仕事までを自分がやらないといけないかは変わってくるもの。
もちろん、細かく作業分担をされた分業制っていうのが理想なのかもしれません。
でも実際の現場はそうでないことも多いです。
そのあたりを理解したうえで、本書を読んだ方がいいでしょう。
ようは、ソフトもハードの両方分かった方が、組み込みエンジニアとして重宝されるし、
仕事してて面白いと感じる度合いも高くなる
といえると思います。
「組み込みエンジニアになるんだったら、
自分の担当領域に壁を作らず、ハードもソフトもわかるように
カバーできる領域を広げていけるように勉強するべき」
ってことが理解できるはずです。
まとめ
「組み込みエンジニアの教科書」
組み込みエンジニアの業務内容について、広く浅く、体系的にわかる本としては申し分ありません。
2019年に出版された本ですので、2021年の今としても十分新しい内容が書かれています。
AIとか、テスラモーターという用語が出てきたりとか。
組み込みエンジニアになりたい人、
組み込みエンジニアになったばかりの人は、読んでおくべき。
の1冊でした↓
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