アナログ回路に詳しい人材は需要に対して相対的に少ない?大学の工学部行かず社会人から勉強してもカバーできる?

組み込みエンジニアになって20年以上たちました。ハードウェアより、どちらかというとファームウェア(ソフトウェア)の開発を主にやってきた組み込みエンジニアです。

でも歳を取り、経験値が高くなるにつれ、組み込みエンジニアってハードウェアもソフトウェアも両方わかってないと役に立つ人材になれないなと思うようになってきました。

給料の安い若い時には、ソフトウェアだけ作ってても、あるいは、ボードだけ開発してればいいとか、狭い領域の仕事をしていても全然問題ないと思います。でも、40歳を超えて、中堅以上の仕事をする立場になってくると、

「私はソフト屋だから、ハードウェアのことはわかりません!」

「私はハード屋だから、システムのことはわかりません!」

なんて言い訳は通用しなくなってきます。

ファームウェア寄りのエンジニアをやってきた私にとって、ハードウェアのことが非常に難しくて理解するのに苦戦してきました。特に、アナログ回路。デジタルはともかく、アナログ回路は次から次へと不明なことが出てきて、非常に奥が深くて難しいなと思いながら日々勉強です。

ふと思っていることがあります。

こんなに難しいアナログ回路。理解している人って世の中、いや、組み込みエンジニアと名乗っている人はみんな理解しているのか?

という疑問。

ChatGPT4に質問してみて、そのあたりの疑問を質問してみました。以下が、その回答の引用です。

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上記の本は、まったくアナログ回路を知らない人が、アナログ回路全般をさらっと知るためには最良の本でした。

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アナログ回路に詳しい人材は需要に対して相対的に少ないのか?

アナログ回路設計、特にディスクリートコンポーネントを用いた回路設計に詳しい人材は、デジタル回路設計やソフトウェアエンジニアリングに比べると相対的に少ないと考えられます。その理由について詳しく説明します。

需要と供給の観点

  1. 需要
    • アナログ回路設計は、多くの電子機器(例えば、電源回路、RF回路、センサ回路、オーディオ回路など)で依然として重要です。
    • 特定の産業(通信、医療機器、自動車、工業制御など)では、高度なアナログ設計のスキルが求められます。
    • 特に高周波回路や高精度アナログ回路の設計には高度な専門知識が必要です。
  2. 供給
    • デジタル技術の進展により、デジタル回路設計やソフトウェアエンジニアリングに多くの人材が流れています。
    • 大学のカリキュラムでも、デジタル回路やソフトウェアに重点が置かれることが多く、アナログ回路設計の教育が相対的に少ない傾向にあります。
    • アナログ回路設計には長年の経験と深い理解が必要であり、技術の習得が難しいため、専門家の数が限られています。

スキルの難易度と教育

  1. 難易度
    • アナログ回路設計は、ノイズ、温度変動、電源変動、デバイスの非線形性など、多くの複雑な要素を考慮する必要があります。
    • デジタル回路設計と比較して、シミュレーションや実測において多くのパラメータを扱う必要があり、直感的な理解と経験が重要です。
  2. 教育
    • 多くの教育機関では、アナログ回路設計に関する深い知識を提供するカリキュラムが少ないため、独学や実務経験が重要です。
    • 経験豊富なエンジニアが少なくなると、その分野での知識の伝達も困難になります。

市場の現状

  • エンジニアの需要:高度なアナログ回路設計スキルを持つエンジニアは、高い需要があります。特に、電源設計、RF設計、高精度アナログ設計などの分野では、専門知識を持つエンジニアが求められています。
  • 報酬:希少価値が高いため、アナログ回路設計の専門家は一般的に高い報酬を得ることが多いです。
  • キャリアの展望:アナログ回路設計のスキルはニッチでありながらも重要な分野であり、長期的に見ても需要は安定しているため、キャリアの選択肢として有望です。

ここまでのまとめ

アナログ回路設計に詳しい人材は、デジタル技術の進展に伴って相対的に少なくなっています。アナログ回路設計の専門知識と経験を持つエンジニアは、特定の産業において非常に高い需要があり、その希少価値から高い報酬や安定したキャリアパスを期待できます。そのため、アナログ回路設計に精通したエンジニアは、相対的に少ないが重要であり、需要が高いと考えて良いでしょう。

大学の理工学部で電子工学を学んでた学生はアナログ回路について全員詳しいのでしょうか?

大学で工学部や理工学部、特に電子工学を専攻した学生が全員、アナログ回路やディスクリートコンポーネントを使った回路について詳しいわけではありません。以下にその理由を説明します。

大学のカリキュラムの幅広さ

  1. 基礎的な教育
    • 電子工学のカリキュラムでは、基本的なアナログ回路理論を学びます。これにはオームの法則、キルヒホッフの法則、基本的なRLC回路、オペアンプの基礎などが含まれます。
    • しかし、この基礎的な知識は、実際の設計やトラブルシューティングに必要な深い理解や経験とは異なります。
  2. 専門分野の選択
    • 電子工学の学生は、学部後半になると自分の専門分野を選択することが多いです。これには、アナログ回路設計、デジタル回路設計、通信、制御、電力電子、マイクロエレクトロニクスなどが含まれます。
    • アナログ回路設計を専門に選んだ学生は、この分野について詳しく学びますが、デジタル回路や他の分野を選んだ学生は、アナログ回路についての知識が限られていることがあります。
  3. 実験と実習
    • 多くの電子工学プログラムには実験や実習が含まれており、学生は理論を実際に応用する機会があります。ただし、これも基本的な実験が中心であり、深い専門知識や高度な設計能力を身につけるには限界があります。

専門知識と経験

  1. 専門知識
    • 大学でアナログ回路設計のコースを履修した学生は、基本的な設計技術や理論について学びますが、実際の設計プロジェクトや業務で必要とされる高度な知識は限られます。
  2. 経験の重要性
    • アナログ回路設計は実務経験が非常に重要です。大学で学ぶ基礎知識に加えて、実際の設計プロジェクトでの経験を通じて問題解決能力や実践的な知識を身につけることが求められます。

ここまでのまとめ

電子工学を専攻した大学生が全員、アナログ回路やディスクリートコンポーネントを使った回路について詳しいわけではありません。大学での教育は幅広い基礎知識を提供しますが、専門的な知識やスキルは学生の選択する専門分野や、卒業後の実務経験に大きく依存します。アナログ回路設計の高度な知識や技術を持つためには、専門的なコースを履修することに加え、実際の設計経験が不可欠です。

もしアナログ回路設計に興味がある場合は、大学の基礎コースに加えて、実際の設計プロジェクトに参加したり、自分で回路を設計してみたりすることをお勧めします。また、専門書やオンラインコースを活用して知識を深めることも有効です。

大学のような教育機関で全くアナログ回路の勉強をしていませんが、社会人になって実務や自主勉強でカバーすることはできますか?40歳超えていたとしても

年齢や背景に関係なく、新しい技術や知識を学ぶことは可能です。社会人としての実務や自主勉強を通じてアナログ回路設計や電子工学の知識を習得することは十分に可能です。以下に、そのための具体的なアプローチやリソースについて説明します。

実務を通じて学ぶ

  1. オン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)
    • 実際の業務を通じて学ぶことが最も効果的です。アナログ回路設計に関連するプロジェクトに参加し、経験豊富なエンジニアから直接学ぶ機会を積極的に探しましょう。
    • プロジェクトの一部として小さな設計やテストを担当し、徐々に難易度の高い課題に取り組むことでスキルを向上させます。
  2. メンターを見つける
    • 経験豊富なエンジニアや専門家をメンターとして見つけ、定期的にアドバイスをもらうことも非常に有益です。
    • 実務で直面する課題や疑問点を相談し、具体的な解決策を学ぶことができます。

自主勉強の方法

  1. オンラインコースとチュートリアル
    • 多くのオンライン学習プラットフォーム(Coursera、edX、Udemy、YouTubeなど)では、アナログ回路設計や電子工学のコースが提供されています。これらのコースを利用して基礎から学ぶことができます。
    • 特に、実践的なプロジェクトベースのコースを選ぶと、実務に直結するスキルを習得しやすくなります。
  2. 専門書や教科書
    • 本ブログの筆者がアナログ回路を初めて勉強した時に重宝した本
      • 書籍を活用するポイント

        1. 基礎から応用まで順序立てて学ぶ
          • 基礎理論をしっかりと理解し、その後に応用や実践的な設計手法に進むことが重要です。
        2. 実際に回路を設計・構築する
          • 理論を学ぶだけでなく、実際に回路を設計し、シミュレーションや実験を通じて動作を確認することが重要です。
        3. 複数の書籍を併用する
          • 一冊の書籍だけでなく、複数の書籍を併用することで、異なる視点からの理解が深まります。
  3. 実験キットとシミュレーションツール
    • ArduinoやRaspberry Piなどの開発ボードを使って実際の回路を組み立て、動作を確認することができます。
    • LTspiceやTINA-TIなどの回路シミュレーションツールを使って、回路設計のシミュレーションを行い、動作を理解します。

コミュニティとネットワーキング

  1. 技術フォーラムとコミュニティ
    • Stack ExchangeのElectronics Stack ExchangeやRedditのr/electronicsなどのオンラインフォーラムで質問を投稿し、コミュニティの知識を活用することができます。
    • これらのフォーラムで他のエンジニアと交流し、知識や経験を共有します。
  2. 勉強会やセミナー
    • 地元の勉強会や技術セミナーに参加することで、最新の技術動向を学び、同じ興味を持つ人々とネットワーキングを行うことができます。

まとめ

大学での正式な教育がなくても、実務経験や自主勉強を通じてアナログ回路設計の知識を習得することは十分に可能です。重要なのは、継続的に学び続ける姿勢と、実際のプロジェクトや問題に取り組むことで実践的なスキルを身につけることです。年齢は学びの障害にはなりません。むしろ、これまでの職務経験を活かして新しい分野に挑戦することで、より豊かなキャリアを築くことができるでしょう。

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上記の本は、まったくアナログ回路を知らない人が、アナログ回路全般をさらっと知るためには最良の本でした。

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比較的転職しやすくなります。

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