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電子工作の初心者が、カラーの図解で
- 各部品の動作原理を知りたい
- 実際の電子工作例を勉強したい
そんな時に読むのに適した本でした。私は2020年末に読みました。
「電子工作のキホン」
全てのページがカラーです。図や写真が豊富なので、見ていて退屈にならないです。実際の部品のイメージや動作原理が頭に残りやすいなと感じました。
著者の小峯龍男さんは、東京電機大学卒、東京電機大学高等学校教諭をされてきた方。
アマゾンのレビュー評価でも、
「カラー図解であること」
が高評価できるポイントとして書かれています。
本書「いちばんやさしい理工系 電子工作のキホン」の著者の小峯さんは、現在東京電機大学高等部の先生をされているそうです。
学生さんに教えているだけあって、本書内でも、説明が分かりやすく書かれています。
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目次
教科書的でなく、実践で使える知識にできるように説明された本
本書を執筆した小峯さんの思いが、冒頭3ページ目に書かれていました。
引用します。
大学で電子工学を専攻し理論に長じていても、実際に回路を作ろうとするとどこから手をつければいいかわからないという方もいます。
筆者が電子工作を勧める理由は、ものづくりに関わるものはどのような分野でも実効性や利便性を求める前に原始的と思える手法を経験することが必要だと信じるからです。
電子工作は、習うより慣れよの「手わざ」で、個人が家庭で安全に楽しむことができます。
そしてある程度慣れてくると、次は少し工夫をしてみたくなります。
ここで、手わざだけでなく理論が必要だということに目覚めるのです。
このようにして身につけた知識は経験に裏打ちされた確固たるものとなるはずです。
実践する
そして、理論に立ち返る
また実践する
この繰り返しが、電子工作の知識と知恵や経験値を高めてくれる秘訣。
頭でっかちで本だけで知識を見つけるだけでもダメ。
かといって、
実践ばかりで闇雲に工作をしても、いつかは行き詰まってしまう。
やっぱり、原理原則は書籍や動画教材などで、ちゃんと勉強する必要があるということを小峯さんは言っておられます。
本書の活用法としては私自身は、理論の方を身に着けるために読みました。
実践や経験は会社の業務としていつもやっている一方で、
高校や大学を含めて、理工系の勉強をしていないので、理論の方が全然足りない状態です。
電子工作に関係する基本的な知識を詰め込むため、その1冊として本書を読みました。
ただ単に、学校の教科書的な、部品の説明だけを読んでも業務には活用しにくいです。その点、本書は、実践的に電子工作をするために必要な説明に主眼が置かれています。そのため、業務や趣味で、実践する人にとって役にたちます。
「電子工作のキホン」からメモした箇所
以下、私が本書を読んでメモした箇所を3点だけアウトプット。
コンデンサとは?
ページ27。
交流電流を通過させる原理について書かれていました。
交流電流は、常に極性が変化するので、電荷も変化し、電流が流れる
交流の場合、コンデンサが充電、放電、充電、放電・・・を繰り返すので、
電流を通すことができる
ということがよく理解できました。
コンデンサは電圧を安定させる役割も
同じくページ27.
また、コンデンサの使い方として、交流成分だけを通すフィルタ作用の以外の役割として活用される。
それが、電圧を安定させるために使うこと。
電解コンデンサにて、
電源電圧に変動があっても電圧を安定させる
役割にも使われる。
これも動作原理としては、コンデンサの放電と充電をする特性を利用していることが、
本書の図解説明でよくわかりました。
単三乾電池はMAX1.5Vだけど、充電池はMAX1.2V
42ページ。
初めて知りました。
乾電池は1.5Vの電圧を出すことができます。
一方で、充電池は1.2 VがMAX.
だから、1.5V付近の電圧でしか動作しない電子工作をした場合、充電池を使ったら動かない可能性があるとのこと。
充電池は1.2Vって、本当にそうなの?
と思って、私が使っているエネループの仕様を確認してみました。
ニッケル水素電池。
ホントだ!
電圧1.2Vと書いてありました。
電池の形状は同じでも、
乾電池と充電池ではMAXの電圧値が違うということを本書を読んで初めて知りました。
まとめ
本書「電子工作のキホン」は、
前半は電子工作以前の話として、電子工作で使用する各部品についての簡単な説明が書かれています。実践で必要な、必要最小限の部品の役割について書かれてあります。
各部品について動作原理を細かく、正確に理解しようとするには本書は物足りないと思います。ただし、いきなり狭く深く勉強しちゃうと肝心な電子工作の実践に進まないと思います。
必要最小限の知識、理論を学習できる意味で、本書の掲載ボリュームは適切だと思います。
一方、最後の第5章には、
- ステレオアンプを作る
- ライントレーサを作る
- パルスを数えてタイマーを作る
といった、具体的な電子工作の例の説明が書かれています。
本書のいいところは、カラーの図解や写真が豊富なこと。本書を観て、実際の工作イメージがつかみやすいです。
全てのページがカラーです。
私のように、本書の通りに電子工作の実践をしなくても、部品の動作原理や実践例の工作の動きを理解するために読むだけでも十分に読む価値がある一冊でした。
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PS.
その他、電子工作の初学者向けの本としてはおススメできるのは、下記の本です。下記の本も非常に役に立ちました。合わせて複数の本を読むのが理解の早道だと思います↓