ブリッジモードとコンバータ(CNV)モードは、どちらも「Wi-Fiルーターの補助的な動作モード」ですが、目的と動作の仕組みが異なります。
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目次
① ブリッジモード(Bridge Mode / AP Mode)
Wi-Fiルーターのルーター機能を無効にし、アクセスポイント(AP)として動作させるモード。
主に「既存のルーターがある環境で、Wi-Fiの電波を拡張するため」に使います。
特徴
✅ ルーター機能(NAT、DHCP)が無効になる
✅ 既存のルーターのLANポートに有線接続して使う
✅ Wi-Fiネットワークを拡張する(有線接続のため、安定性が高い)
✅ Wi-Fi接続する端末は、親ルーターのネットワークにそのままつながる
利用シーン
- すでに別のルーターがある場合(二重ルーターを防ぐ)。
- Wi-Fiの範囲を広げるために追加のルーターを使う場合。
- マンションの光回線(ホームゲートウェイ)がルーター機能を持っている場合。
② コンバータモード(CNV / Wi-Fiコンバータモード)
Wi-Fiの子機として動作し、Wi-Fiを受信して有線LANポートに出力するモード。
「無線LANを使えない有線LAN機器を、Wi-Fi経由でネットワークにつなぐ」ために使います。
特徴
✅ Wi-Fiで親機と通信し、LANポートに有線接続する機器をつなぐ
✅ 中継機能はない(Wi-Fiエリアを広げることはできない)
✅ 有線LANポートしかない機器をWi-Fiでネットワークにつなげる
✅ 例えば、デスクトップPC、ゲーム機(PS5・Switch)、プリンターなどをWi-Fiに接続可能
利用シーン
- Wi-Fi非対応の機器をネットワークにつなぐ(例:デスクトップPC、NAS、プリンター)。
- LANケーブルを引けない環境で、無線経由で有線接続する必要がある場合。
- 中継機のようにWi-Fiエリアを拡張する目的ではない。
③ ブリッジモード vs コンバータモードの違い
ブリッジモード(APモード) | コンバータモード(CNVモード) | |
---|---|---|
目的 | Wi-Fiを拡張する(アクセスポイント) | 有線LAN機器をWi-Fiに接続する |
接続方法 | 既存ルーターとLANケーブルで接続 | 既存Wi-Fiと無線で接続し、有線LAN機器に出力 |
NAT / DHCP | 無効(親ルーターが管理) | 無効(親ルーターが管理) |
Wi-Fiエリアの拡張 | 可能(有線接続なので安定) | 不可(Wi-Fiエリアはそのまま) |
有線LAN機器の接続 | Wi-Fi対応機器向け | 有線LAN機器向け |
④ どちらを選ぶべき?
✅ ブリッジモードを使う場合
- Wi-Fiの電波を広げたいとき。
- 親ルーターがある場合に、二重ルーターを防ぎたいとき。
✅ コンバータモードを使う場合
- 有線LANしか使えない機器をWi-Fiで接続したいとき。
- LANケーブルを引くのが難しい場所で有線機器をネットにつなげたいとき。
結論
ブリッジモードとコンバータモードは全く別の用途です。
- Wi-Fiを広げたいなら「ブリッジモード」
- 有線機器をWi-Fiに接続したいなら「コンバータモード」