まず、「無線」とは何かを押さえておきましょう。
無線とは、ケーブルを使わずに電波などの波(電磁波)を使って、情報を送受信する技術のことです。
目に見えない“空気中の橋”をかけて、音声・データ・映像などをやり取りしているのです。
たとえば、昔のトランシーバー、ラジオ、テレビのリモコン、そして今ではスマホやIoT機器まで、すべてこの「無線通信」に支えられています。
スポンサーリンク
目次
なぜ「通信の仕組み」が気になるの?
スマホとイヤホンが勝手に繋がる。パソコンがWi-Fiに繋がる。
こんな日常の便利さの裏側で、「どうやって通信してるの?」という疑問を持ったことはありませんか?
この記事では、Wi-FiやBluetooth Low Energy(BLE)などの無線通信が、どのような仕組みで実現されているのかをわかりやすく解説します。
Wi-FiやBLEなどの通信って、どんな仕組み?
無線通信の基本的な考え方はこうです。
- 電波(無線)を使って情報を飛ばす
- 送信側と受信側が、同じルール(プロトコル)でやり取りする
- 通信モジュールやアンテナ、マイコンなどの組み合わせで実現されている
① 電波を使って「見えないケーブル」を作る
Wi-FiやBLEは、2.4GHz帯や5GHz帯といった周波数の電波を使って、データをやり取りします。これは、目に見えない「無線のケーブル」のようなものです。
つまり、物理的なケーブルの代わりに、空気中の電波を使ってデータを届けているのです。
② プロトコル=「同じ言語で話す」ルール
Wi-FiやBLEは、それぞれに「通信プロトコル」と呼ばれるルールがあります。
プロトコルは、たとえば以下のようなことを決めています:
- 誰が送信する?
- どのタイミングで?
- エラーが起きたらどうする?
送信側と受信側がこのルールを守って通信することで、データが正確に届くのです。
③ 通信を支える「モジュール」と「マイコン」
実際の通信は、以下のような構成で行われます:
- 無線モジュール:Wi-FiやBLEの送受信を担当
- アンテナ:電波の送受信を物理的に実現
- マイコン(MCU):データを処理し、モジュールとやり取り
たとえばBLE通信をする温度センサであれば、センサで取得した温度データをマイコンが処理し、BLEモジュールを通じてスマホに送信します。
Wi-FiとBLEの違いってなに?
項目 | Wi-Fi | BLE |
---|---|---|
用途 | 大量データ通信(動画・Web) | 省電力通信(センサ、IoT) |
通信速度 | 高速(Mbps) | 低速(kbps〜Mbps) |
消費電力 | 高い | 非常に低い |
接続時間 | 常時接続向け | 短時間接続向け |
まとめ:目に見えない世界は、ルールと電子技術でできている
Wi-FiやBLEの通信は、電波・プロトコル・ハードウェアの3つが連携して動くことで成り立っています。
普段何気なく使っている無線通信も、実はこうした高度な仕組みに支えられているんですね。
おまけ:さらに学びたい人へ
以下のキーワードを調べてみると、さらに理解が深まります。
- 無線通信プロトコル
- アンテナの指向性
- ペアリングとは何か
- BLE GATTプロファイル
通信の仕組みを知れば、スマホもIoTももっと面白くなるはずです!