SSC(センサシグナルコンディショナー)とオペアンプ(オペレーショナルアンプ)**は、どちらもアナログ信号を処理する電子部品ですが、機能・役割が異なります。以下に違いを詳しく説明します。
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目次
1. SSC(センサシグナルコンディショナー)とは?
🔹 主な役割
- センサの信号を増幅・補正・変換してMCUやSoCが扱えるデジタル信号にする
- A/D変換、温度補正、自己診断、ノイズフィルタリングなど、多機能
- スマートチップとして、センサ専用に設計されている
🔹 構成要素
- オペアンプ(信号増幅)
- A/Dコンバータ(アナログ→デジタル変換)
- フィルタ(ノイズ除去)
- マイコン(キャリブレーション・自己診断)
🔹 代表的なSSCチップ
メーカー | チップ名 | 用途 |
---|---|---|
Infineon | TLE4997 | トルクセンサ向け |
Texas Instruments | PGA900 | 圧力・加速度センサ向け |
Analog Devices | AD7147 | 静電容量センサ向け |
2. オペアンプ(Operational Amplifier)とは?
🔹 主な役割
- アナログ信号を単純に増幅(増幅率を調整可能)
- 演算回路(加算、減算、積分、微分)としても使用
- A/D変換やフィルタリング機能はなく、信号処理の一部に使用
🔹 構成
- 入力端子(反転・非反転)
- 増幅回路(ゲイン調整)
- 出力端子(アナログ信号)
🔹 代表的なオペアンプ
メーカー | チップ名 | 特徴 |
---|---|---|
Texas Instruments | TLV2372 | 低消費電力 |
Analog Devices | AD8606 | 低ノイズ |
STMicroelectronics | LM358 | 汎用オペアンプ |
3. SSCとオペアンプの違い
項目 | SSC(センサシグナルコンディショナー) | オペアンプ |
---|---|---|
用途 | センサ信号処理(増幅+変換+補正) | 信号増幅のみ |
機能 | A/D変換、温度補正、自己診断 | 増幅、加算、減算、積分、微分 |
出力 | デジタル(I²C, SPI, CAN) | アナログ |
内蔵要素 | オペアンプ+A/D+マイコン | 増幅回路のみ |
使用例 | ステアリングトルクセンサ、圧力センサ | 電圧増幅、フィルタ回路 |
4. どちらを使うべき?
- センサのデータをデジタル処理するならSSC(MCUに直接送信できる)
- 単純な信号増幅ならオペアンプ(後段にA/D変換が必要)
つまり、ハンズオン・オフ機能のような高精度な制御ではSSCが不可欠ですが、オペアンプも一部回路で使用されます!