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- はんだ付けをうまくやる方法を知っておきたい
- これから電子工作や業務でハンダ付けをする機会がある
- 子供にはんだ付けをさせる
といった方は一度読んでおくとよい本でした↓
「ハンダづけをはじめよう」
2018年に書かれた本なので、紹介されているはんだゴテや関連製品が比較的新しいものが紹介されています。
私が読んだのは2021年。会社の業務で使っている半田ごてと同じ型名の製品が紹介されていました。情報が新しいので実践的です。
外国の著者が書いた本ですが、日本語訳と監修を日本の方が行っています。日本向けに注釈が付加されているので、日本人向けの本になっています。
著者は外国の方。ド・ヴィンク,マークさん。キットメーカー「Make:」のテクニカルアドバイザリーボードのメンバー
翻訳は、鈴木英倫子さん。「すずえり」の名前でサウンド・アーティストとして活動されている方。
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関連記事:
はんだ付けのコツを基礎(基本)から勉強できる本の決定版!「はんだ付けの職人技」
目次
安全にはんだ付けを行うための方法や道具についてしっかり説明してある
この本を読むことをお勧めする一番の理由は、
はんだ付け作業を安全に行うための心構え、道具について詳しく書かれているからです。
大人が業務ではんだ付けをする時はもちろん、
自宅で子供と電子工作を楽しむ時にも必要な安全対策について書かれています。
例えば、防護メガネをつけずにはんだ付けをすると、いかに目に危険なことが起きる可能性があるか?
ということが書いてあります。
本書を読むと、やっぱり半田付けをするときには防護メガネは必要だな、
という気持ちになります。
13ページに書いてあります。引用します。
あなたの二つしかない目は死ぬまで取り替えがきかないということです。
はんだ付けの作業中、溶けたハンダは度々はじけて飛び散ることがあります。
たいした量の半田ではありませんし、そんなに頻繁には起こりませんが、
もし小さな塊が目に入ったらかなりのダメージを与えます
ここの文章を読むだけで、
防護メガネは買わないといけないなという気持ちになると思います。
防護メガネとまでいわなくても、少なくとも、近視用の眼鏡だけでも対策にはなると思います。
書籍「ハンダづけをはじめよう」でメモした箇所
その他、私がメモをした箇所を3箇所ほどアウトプットします。
基板のランドを洗浄する
プリント基板にはんだ付けする時に、製造工程や保管の時、プリント基板のランドのところが腐食する可能性がある。
そうした時に、アルコールのウエットティッシュで拭くのが便利。
日本では、サンハヤトのニューリレークリーナーという製品がいいそうです。
あー、これ、会社の実験室においてあるわっていう必須の製品。
外国人の著者である本書の本文には、イソプロピルアルコールを使用するのがよいと書いてあります。でも、これは毒性が強いため、おすすめしないと、日本語版の注釈では書いてあります。
コールドジョイント
63ページ。
この言葉、私は初めて聞きました。
どういう意味かを引用します。
半田ごてで部品の足を完全に熱しなかったり、ハンダゴテを当てる時間があまりにも短かったり温度が低すぎるとコールドジョイントが起きます。
糸はんだだけを熱するのはダメ。ちゃんと部品の足、基板側にもコテを当てて熱さないといけないってことです。
もちろん、逆に熱しすぎもダメ。
はんだ付けのコツについては、いろんな電子工作本に書いてあるんですが、
本書でも、ハンダづけをするときは足に大体2秒くらいはんだごてを当てた上でハンダを乗せるのがちょうどいいと書いてあります。
適切な電気的、物理的な接合を作る「濡れ」を作れるハンダ付けが重要。
濡れを作れないと、芋ハンダになったり、コールドジョイントが起きてはんだ付け不良となる。
表面実装部品を外す方法
115ページ。
表面実装部品をつけ直す時の方法。
サンハヤトの表面実装部品取り外しキットSMD21やSMD51が、表面実装部品を取り外す時にオススメとのこと。
SMD-21↓
SMD-51は、鉛フリータイプ↓
(本書の英語原版の本文では、ChipQuickのキット という製品が紹介されていましたが、日本では、上記のサンハヤトの製品が入手しやすい製品としておすすめされていました)
外したい部品の足にSMD21(SMD51)をつけて、取り外しをします。
115ページ引用
特殊ハンダには、特別な金属合金が使われていて半田と結合してしばらく溶かした状態にします。
普通の半田ごてで、全ての足を加熱するだけでピンセットでパットから部品を外すことができるのです。
表面実装部品を外したい時に思い出したい製品です。
表面実装部品を取り外すようなことは普通はないですが、
万が一どうしても外さないといけない場合に重宝しそうです。
まとめ
「はんだ付けをはじめよう」
は、2018年、海外の人によって書かれた本です。
ただ、監修や翻訳は日本の方が行っているので、日本で入手できる部材やツールといったものが注釈でちゃんと書かれています。
最近の本だけあって、ツールも最新の情報が載っています。
特に、
- 子供と一緒にハンダ付けをする
- 業務で必要で、初めてはんだごてを使用する
といった時に、安全対策バッチリで作業をしたいなら、この本は一度目を通した方が良いと思いました。
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PS.
はんだ付けについて、さらにもっともっと詳しく書いてある本が、下記の記事で書いた本ですした。はんだ付け関連の2冊目の本としては、下記に紹介した本が最適です↓
はんだ付けのコツを基礎(基本)から勉強できる本の決定版!「はんだ付けの職人技」