センサレスモータ制御の脱調問題・ゼロクロス検出から次の相切り替えまでの時間を短くする懸念点

モータの120度通電制御のBEMFを測定したセンサレス駆動で、次の相切り替えまでの時間は、直近の電気角60度時間から電気角30度時間を計算して求めているのですが、相切り替えのタイミングが遅いために次のゼロクロス検出が遅くなって脱調してしまいます。

何が原因で、どのような対策をすればよいでしょうか?

ゼロクロス検出から次の相切り替えまでの時間を短くすることで対策すればよいのでしょうか?

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ゼロクロス検出から次の相切り替えまでの時間を短くする懸念点

ゼロクロス検出から次の相切り替えまでの時間を短くする場合の懸念点について、以下の要因が挙げられます。

誤検出のリスク:

ノイズやその他の干渉によるゼロクロスの誤検出がある場合、待機時間を短くすると、誤った切り替えタイミングによってモータが脱調するリスクが高まります。

BEMFの変動:

モータの負荷変動や回転数の変動によって、BEMFの波形が変動することがあります。この変動を正確に捉えるためには、一定の待機時間が必要となることが考えられます。

制御アルゴリズムとの兼ね合い:

ゼロクロス検出から次の相切り替えまでの時間を短くすると、制御アルゴリズム全体の動作に影響を及ぼす可能性があります。特に、モータの動的特性や応答性に関連するパラメータが変わる可能性があります。

安全性の懸念:

あまりにも急な相切り替えは、モータやドライバの過熱や過電流といった問題を引き起こすリスクが考えられます。

システムのリソース:

ゼロクロスの検出と相切り替えの間の待機時間を短くすることで、制御アルゴリズムの処理が頻繁に行われるため、マイコンなどのシステムリソースに負担がかかる可能性があります。

以上のような要因により、ゼロクロス検出から次の相切り替えまでの時間を短くする際には、慎重な検証や評価が求められます。適切なタイミングや条件下での動作確認を行うことで、最適な制御アルゴリズムの設定を見つけることができるでしょう。

相切り替えタイミングの位相が速すぎることも問題

位相が遅れることで脱調することに限らず、相切り替えの位相が速すぎることも問題になるということ?

相切り替えのタイミングが速すぎる場合も問題が生じる可能性があります。以下はその理由と懸念点です。

過早な相切り替えの影響:

位相が速すぎる場合、実際のBEMFのゼロクロス点よりも前に相を切り替えることになります。この結果、モータの磁場が正しい位置にないまま次の相に切り替えることとなり、モータのトルクリップルが増大したり、効率が低下したりする可能性があります。

トルクの不安定性:

位相の過早な切り替えは、モータのトルク生成において不均衡を生じさせることが考えられます。これにより、モータの動作が不安定になる可能性があります。

駆動電流の問題:

適切でないタイミングでの相切り替えは、電流の急激な変動を引き起こす可能性があります。これは、モータドライバや電源に過大なストレスをかけ、ハードウェアの寿命を縮める原因となることがあります。

ノイズや振動:

位相の適切でない切り替えは、モータからのノイズや振動の原因となる可能性があります。これは、製品の品質や耐久性に悪影響を及ぼすことが考えられます。

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まとめ

結論として、モータのセンサレス制御において、相の切り替えタイミングは非常に重要です。遅すぎるだけでなく、速すぎるタイミングもモータの動作や寿命、効率に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、最適なタイミングを見つけるためのテストと調整が不可欠です。

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なんだかなあ、週末、長期連休になるたびに今の会社の仕事が嫌になるときってあります。

人生短いですからね。

今は人手不足だし、がまんしすぎる必要はないですね↓

テックハブニュービー

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