- 組み込みソフトのエンジニアの仕事って何をする人?
- どんな範囲の仕事をする必要があるのか?
- ソフトエンジニアっていう用語が使われているだけあって、プログラミングができればOK?
組み込みソフトエンジニアは、
ハードウェアを動かすためのソフトウェア、つまりファームウェアを書く人作る人というイメージがあると思います。
そういうイメージがあると思います。
もちろんそれは間違いではありません。
メインの仕事は、組み込み機器に搭載するソフトウェアの開発です。
でも、組み込みエンジニアとしての領域は、単にソフトウェアを作ってれば成り立つ仕事ではありません。
その点は、組み込みソフトの開発者とそれ以外の例えばWeb系や業務系といったソフトウェア開発者との違いでしょう。
では、具体的に組み込みソフトのエンジニアはソフトウェア開発以外でどんな仕事があるのでしょうか?
あるいは、知識としてどんな内容が必要になってくるのか?
その答えが分かりやすく書いてある書籍が、
「よくわかる組み込みシステム」
本書の40ページや41ページに書いてあります。
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組み込みエンジニアの仕事は大きく分けるとソフト・メカ・ハードの3分野
本書の40ページや41ページの内容を引用させていただきます。
例えば、
組み込み専業受託開発のシステムハウスの仕事の場合、
この図のようにソフトウェア、メカ、ハードウェアに大きく分けられています
組込ソフトウェアの開発担当であっても、ソフトだけやってればいいってわけではないんですよね。
ソフトで電子機器を動かすために、その制御対象物の物理的な動作を理解していないとソフトウェアが作れません。ただ単に、論理的なソースコードを書けばいいってものではありません。
試作機(ボード)を使って制御対象物を実際に自分で動かしながら、
ソフトウェアを作りこんでいかないといけません。
そりゃあ、最初から100点満点のソフトウェア仕様が作れればいいですよ。
でも、実際は、ボードを動かしながらソフトウェアの仕様を改善していくことになります。
この時に、自分が担当している分野のメカについてある程度理解していないといけません。
また、そのメカを動かすためのボードについても理解していないといけません。
電子回路を自分で作成するところまではできなくても、
回路図を見て、どんな動きをするかの理解は最低限必要です。
理想的には、メカ屋さん、電気屋さん、ソフト屋さん、といったきっちりと分業した体制で開発できれば一番よいでしょう。
でも、実際の組込みシステムの開発現場ってそうじゃないんですよね。
そううまいこと、分業ができるほど人員に余裕がないものです。
メインの担当はソフトウェア(ファームウェア)開発であっても、
ハードウェア構成の仕様を検討したり、
ボードを手配線で加工したり、ボード仕様を作成してボード屋さんへ発注するするところまでを自分でやったりすることも多いです。
だって、組み込み業界って常に人手不足。
組み込み系は、経験がものをいう世界。
人が足りなくなったからといって、外注するにしても、その分野に詳しい人材がすぐに見つかる可能性は低いものです。
組み込みソフトエンジニアであれば、ソフトだけじゃなくてハードも覚える意欲が必要
とにかく、組み込み系の仕事をするなら、
ソフトだけやってればいい、
プログラミングさえできればいい
なんてことはありません。
ソフトだけでなく、
自分が関わる技術の領域だけでもいいので、
メカ、ハードウェアの知識を
少しはいれておかないと仕事になりません。
「少しは」っていうのがミソで、
メカ屋さんやハード屋さんのレベルにまで知っていなくても、
知識ゼロの状態のままなのか、
話の20%くらいはわかる。
1年後には30%の話はわかるようになった、
というレベルでも、全然違います。
別の言い方をすると、メカやハードウェアも含めて、自分が携わる分野の仕事をする気持ちがあるかないかが重要。
自分の担当業務ではないけど、
まあまあ、何をやっているかは理解できるようになりたい
っていう気持ちがないと、
組み込みエンジニアにはならないほうがいいと思います。
P.S
ソフトができて、ハードもそこそこ分かるっていう人になれば、
仕事の幅が広がります。言い方を変えると、今の職場環境を変えたいなと思っても、
比較的転職しやすくなります。
では、組み込み系、電子、電気系のエンジニアの求人は、具体的にどんな人材が求められているのか?
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