ネットニュースとか書籍を読んでいると組込みシステムエンジニアって人材不足っていう声が2021年のいまでなくても、10年前、20年前の本や雑誌を見ても書いてあります。
(組み込み系の10年前とかの本は、図書館においてあるもんです)
ではなぜ組み込みエンジニアって常に人材不足なのでしょうか?
それは難しいから。
どう難しいのか?
ソフトエンジニアという名前だからといって、
ソフトウェア開発だけやってりゃいっていう訳じゃないからです。
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組み込み系エンジニアって、ソフトだけやってりゃあいいってもんじゃない
ハードウェアの理解も必要。
もうちょっと具体的に言うと、
ソフトウェアで動かそうとしているマイコン電子回路を知っていないといけないし、
ボードの動きにも詳しくないといけないし製品に近くなると筐体メカにもある程度理解しないといけないからですそういやそこまでオールマイティに理解できる人っていないですよね
だから常に人材不足なのです
ソフトもわかって電子回路も分かってメカも分かってって人、なかなかいないものです。
だからこそ私が思うには、
ソフトウェアプログラミングの超優秀な人一切無駄のない超頭の回転の速いプログラマーでなくても、
組み込み系であればそこそこのソフト開発しかできないけれども、
でも、電子回路はそこそこ知ってるし、
製品開発に関わる分野の知識がある程度あれば
そこそこ重宝されるんです。
私は文系出身であっても、20年間組込みシステムエンジニアを続けてこられています。
決して、ソフトウェア開発の一流のスキルがあるわけではありません。
新卒の就職活動の時には、Web系?業務系?のシステム開発会社に、筆記試験で幾社も落ちました。
例えば、大手生命保険会社のシステム開発会社の筆記試験。落ちました。試験の内容難しいし。
SEは向いてないんだなーって落ち込んでいたものです。
そんな私でも、組み込み系のエンジニアになれました。
組み込み系の仕事での採用をしてくれる会社がありました。
新卒なので、当然未経験。
大手電機メーカー系の関連会社。これ、全然私がすごいわけじゃないです。大手系のメーカって、新人をゆっくりと育ててくれるので、未経験でも採用してくれやすいんじゃないかと思います。
ソフトウェア開発だけのバリバリSEでは就職の筆記に落ちて自信をなくしていたけど、
組み込み系のエンジニアでなんとかやっていけてます。
なんでかな?
と考えたところ、
組み込み系エンジニアって、ソフトウェア開発、プログラミングって、業務のほんの一部にしか過ぎないんですよね。
組み込み系システムを開発するには、ボードの回路図を読めないといけないし、
電子機器のメカの動きを理解しないといけない時もあるし。
要は、ソフトもハードもまんべんなく知ってないと、務まらないのが組み込み系エンジニア。
だからこそ、ライバルが少ない。
ソフトウェア開発だけが超一流な人材でなくても、
ソフトもハードも、そこそこ知ってる、動かすことができるっていうエンジニアでも、
活躍の場があります。
組み込みエンジニアって、参入障壁が高いので、年をとっても、結構長く生き残れると思います。
特に、アナログ技術については、机上ではなく、実機を動かしながらの感覚的なノウハウが必要になってくる場面があります。長年経験しないと身につかない感覚も大事になってきます。
ベテラン社員になっても、活躍しやすい業界だと思います。
世の中には、文系や完全未経験の人でも組み込み系エンジニアになっている人がいるんだ
ここからは、私の経験ではなく、書籍から、現役の組み込みエンジニアのコメントを抜粋していきます。
「組み込みライフ 知識ゼロから一人前になるためのすべて」という特集雑誌。
ソフトウェア開発のエンジニアにはどのようなスキルが求められるか?
文系出身でもなることができるのか?
ページ40ページ
色々な気質のエンジニアがいます。
それぞれ個性があってしかるべきですので、どのようなスキルが求められるかは一概には言いにくいです。
理系か文系かも関係ありません
理系出身で技術的に専門性がすごく高いエンジニアもいますが
文系出身のエンジニアもいます
それにプロジェクトリーダーになれば進捗管理やリスク管理などいわゆる文系的な知識もスキルも要求されます。
今仕事で役に立っている知識の大半は入社後に業務を通じて得たものです
以上は、ソニーのエンジニアのコメントです
103ページにも書いてあります
東芝情報システム株式会社の社員の方のコメントです。
私は理系出身ではなく大学では経営学を専攻していました
文系出身だからと言って入社後に特に困ったことはなかったです
理系出身者との差を感じたこともありません
入社時点では知識に差があるかもしれませんが仕事の中で先輩に引きながら知識を吸収していくことができますから
129ページにも書いてあります
組み込みエンジニア歴25年コンサルタントや大学で教鞭を取っている方のコメント。
IT系や組み込み系は理系と思われがちだけど、実は理系じゃない部分が結構大きい
それは何かって言うと人とのコミュニケーション
SE というのはソフトウェアを必要とする人から英語や日本語という自然言語で要望を聞いて、それをコンピュータの言語であるプログラムに翻訳するのが仕事なんだ
学校の宿題と違って実務では要望の量も多いしその中身は多岐にわたるから皆で手分けして作業を進めなければならない
不十分、不正確な情報からいかに良い応答を返すかが実社会のポイントになるしそこが語学力なんだよ
SE という職業にコミュニケーションはすごく大事てコミュニケーションをとらないでソフトウェアを作ると大概はひどいことになるんだよ
なるほどね。
まとめ
組み込み系専門の特集雑誌を読んで、結構、文系の人でも組み込み系エンジニアになっている人がいるんだって嬉しくなりました。
私だけが特殊過ぎる人なのかな?
って思ってたけど、意外と世の中にはいろんなバックグランドの人が組み込みエンジニアになっているんですね。
とにかく、現場に飛び込んでしまうのがいいです。
P.S
組み込みシステムの理解を深める一番の早道は、
とっとと開発現場にでることです。
レバテックキャリアは、組み込み系エンジニアの募集も数多くありました。
登録は無料なので、とりあえず登録しておくのがよいです↓